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エクセルで作ったデータベースに全情報を収めるメリット

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ビジネスマン:その作り方で得られるメリットがまだあるなんて……「見積書・納品書・請求書・領収書を速く作ることができる」ほかに、どんなメリットがあるんですか?


2つ目のメリット:保存がしやすい


丸井:Excelですので、まず「保存がしやすい」です。

ビジネスマン:そうですね。Excelは、普段から使っていて使い慣れているわけですし、まぁ困ることは皆無でしょうね。


3つ目のメリット:検索がしやすい


丸井:ほかのメリットは、「一つのデータベースにすべての情報が収まっている」からこそ、得られるメリットです。

ビジネスマン:一つのデータベースにすべての情報……あ、「検索がしやすい」ですか?

丸井:はい、おっしゃる通りです。一つのデータベースにすべての情報が収まっているので、そこの中を探すだけで、探し物は必ず見つかります。これ以外のファイルの中を探す必要がありません。しかもExcelはそもそも標準搭載の検索機能が優れていますから、操作が簡単な上、一瞬です。

ビジネスマン:なるほど。

丸井:さてメリットはまだあります。

ビジネスマン:うーん、なんだろ。


4つ目のメリット:集計がしやすい


丸井:「集計がしやすい」です。

ビジネスマン:集計?

丸井:はい。一つのデータベースにすべての情報が収まっているので、そこの中を集計するだけで、集計作業が完了します。複数のファイルからデータをかき集めて集計する必要がありません。しかもExcelはそもそも標準搭載の集計機能が優れていますから、操作が簡単な上、一瞬です。

ビジネスマン:なるほど。

丸井:ですので、たとえば売上高販売数量の集計も一瞬です。

ビジネスマン:なるほど。


フィルタを使った簡単な集計方法


ビジネスマン:集計するのにもマクロを使うんですか?

丸井:もちろんそれでもできますが、そこまでせずとも、集計は「フィルタ」で簡単にできます。

ビジネスマン:フィルタ?

丸井:フィルタは、Excel に標準搭載されている機能です。数クリックで、データベース内の「ユーザーが指定した条件」に合致する行だけを表示させることができます。

ビジネスマン:ユーザーが指定した条件?

丸井:はい。こちらをご覧ください。──

──このデータベースで、たとえば「納品書発行日セルに日付の入った行だけを表示させる」と指定すれば、納品書発行日セルが空白の行(つまり売れなかった商品の行)は非表示になって、納品書発行日セルに日付の入った行(つまり売れた商品の行)だけが表示されます。──

──あとは、表示されている金額(数量×単価)を合計すれば売上高が集計できますし、数量を合計すれば販売数量が集計できます。

ビジネスマン:なるほど。

丸井:期間をしぼって、たとえば「○年5月分の売上高」を集計することもできます。その場合は「納品書発行日セルに○年5月の日付が入った行だけを表示させる」と指定します。すると、↓こうなります。

ビジネスマン:ほほー、これは便利ですね。

丸井:はい。さらに、「顧客Aに対する○年5月分の売上高」を集計することもできます。その場合は「納品書発行日セルに○年5月の日付が入った行だけを表示させて、宛先セルにAが入った行だけを表示させる」と指定します。すると、↓こうなります。

ビジネスマン:うーむ、すごく便利ですね……実際に私も普段、売上を集計しているので、これは本当に便利だと思います。


まとめ


丸井:さて、長々と説明してしまいましたが、いかがでしたでしょうか。最後にもう一度、「Excelでの見積書・納品書・請求書・領収書の効率的な作り方」をおさらいしましょう。──

  1. テンプレート(4つ)とデータベース(1つ)を作る
  2. データベースからテンプレートへの転記をマクロで一瞬でする
  3. PDF化もマクロで一瞬でする

──この作り方で得られるメリットは4つです。──

  1. 速く作成できる
  2. 保存しやすい
  3. 検索しやすい
  4. 集計しやすい

──「おそらくExcelでこれ以上速く作ることはできない」と言えるほど、この作り方は速いです。

ビジネスマン:いやぁ、すばらしい。今日はおかげさまで、Excelの秘めた能力を知ることができました。

丸井:それはよかったです。

ビジネスマン:本当にありがとうございました。

丸井:こちらこそ、ありがとうございました。


追伸


私・丸井翔がマクロを駆使して作った『Dmaker ディーメーカー:四書作成用Excelファイル(無料)』を使えば、誰でも簡単に、美しいデザインの四書(見積書・納品書・請求書・領収書)をすばやく作成・保存・集計・検索できます。

上の記事では、見やすくするために、データベースに「金額(数量×単価)」列や「金額の合計」セル、「数量の合計」セルがありませんが、Dmakerでは、それらも最初からちゃんとあります。

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